今回は、米津玄師の「IRIS OUT」です。最近リリースされ、紅白でのなんか寒そうな場所でのパフォーマンスも記憶に新しいですね。全体的にあえてチープに、キッチュにしている感じもする曲です。公式音源があったので、ぜひ聞きながら読んでみてください。
1番 Aメロ
ダミ声で、しかもオクターバーで下に1オクターブ下の声が入っていて、結構なんか野太く、乱暴な感じに聞こえますね。理性の制止と、それを超えて相手への欲求が暴れている、的な内容でしょうか。バックトラック含め、グリッチ的に歪んだ音が統一感を持って使われています。
1番 Bメロ
Bメロに入り、弾んだ軽快なリズムのメロディになります。歌詞も自分の身体反応の話になり、より本能的、破壊的な内容になっていきます。メロディの上に抜ける部分が聞き手のクセになりそうな感じで作られていますね。曲タイトルがBメロ終わりにあり、サビへ入っていきます。
1番 サビ
転調してサビへ。恋愛感情の表現なわけですが、ドーパミン中毒的な、ネットの文化っぽいところもある歌詞ですね。細かく入っているハモリも効果的です。「ゲロ」があまり聞き取れない発音になっているのは、メロディ的にも目立つところでちょっと言葉が汚すぎるのをマイルドにしようとした結果でしょうか。歌詞を見てびっくりする人がいるかもしれませんね。汚かったり、身体破壊的だったりというところが、今の人とっては刺激の強さとしてちょうどいいのでしょうね。
視点としては、一貫して魅惑される側、つまり、魅力を持つ誰かに振り回され続ける視点なわけで、歌い方も一貫してジタバタするような、抑えきれない感情の歌い方になっています。恋愛の甘さは「ザラメ」という単語で表されているわけですが、サウンドとしては甘美さのニュアンスはほとんどなく、どちらかというと振り回す側のイタズラっぽさと振り回される側の壊れそうな感情が融合したニュアンスに仕上がっていると感じます。
サビ後はダーリン連呼のパート。紅白のパフォーマンスを見ているとなかなかきついものがありましたが、キッチュさとNHKがあんまり合わないのかもしれませんね。
2番 Aメロ?
Aメロに戻る位置ですが、ここは1番とは全然違うメロディと伴奏です。低めのトーンでちょっと囁くように歌い方をしていますね。短い曲ですが、Aメロのイケイケ感を使わず、ここで一旦テンションを落としておく、という緩急を感じますね。
こういう恋愛の歌い方というのは、なんか不思議な感じがするような気もしますね。より身体的になっているというか、なんか不思議ですね。恋愛がこうメンタルなものじゃなくて、なんかすごいフィジカルなものに歌われているような感じがします。まあ、これは最近の傾向の一つなのかもしれないですね。
2番 Bメロ
再び、曲のタイトルをBメロの最後に持ってくるわけですけど、ここの言い方も1番とは変えています。子供が真似したくなりそうな、くせになりそうな言い方ですね。
ちなみに「IRIS OUT」の意味ですが、映像の演出の1つで、画面の中央から外側へ円形に映像がだんだん小さくなり、完全に暗転する演出のことを意味するんだそうです。恋愛感情の破滅的な側面の象徴っぽく感じますね。
2番 サビ
間奏の後にラスサビ。緩急はありつつも、軽快さは最後までなくさずに駆け抜けます。
ダーリン連呼のパートは1番と違ってかなり大騒ぎしています。よく聞いてると面白いですね笑。
米津玄師は歌がうまい?
個人的にはあんまり上手いと思ったことはありません。この曲でもあんまりうまさはわからないですね。ただ、特徴的な声質を活かして、聞いたらすぐ米津玄師だとわかるように歌声と歌い方を作り上げている点はさすがですね。

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